長福寿寺の人形供養の歴史
長福寿寺の人形供養は
400年以上もの歴史を誇る由緒正しき人形供養
です。
豪仙學頭(ごうせん・がくとう)
さかのぼれば…室町時代の末の頃、当時の長福寿寺學頭(住職)は17代豪仙學頭(ごうせんがくとう)でした。
豪仙學頭(ごうせんがくとう)は18歳の若さで僧正(当時の最高位)に上る程の名僧であり、
かつ織田信長の焼討ちにより荒廃した比叡山を援助、根本中堂を再建させた素晴らしいお坊様でした。
一人の若い娘
その豪仙學頭の元に、ある時、一人の若い娘が訪ねて来ました。
話を聞くと…娘の祖母が大変信仰熱心、かつ子供好きで、村内で赤ちゃんが産まれたと聞くと、 自らお人形を作り、赤ちゃんにあげていたというのです。
そして、娘にも赤ちゃんが生まれ、祖母より愛情たっぷりのお人形をいただいき、とても喜び、大切に遊んでいたといいます。
しかし歳月が過ぎ、お人形もボロボロになり、祖母も亡くなった為、ケジメをつけるために感謝の法要を修して供養したいと思い、高僧の豪仙學頭を訪ねて来たのです。
ニッコリほほ笑み成仏
そこで豪仙學頭は、十一面観音様の御前において3ヶ月もの間、心を込めて丁寧に供養したところ、お人形は嬉しそうにニッコリほほ笑み成仏したのです。
それを見た娘は感激のあまりその場で泣き崩れ、豪仙學頭に心から感謝しました。
その噂がたちまちに広がり、近隣の村々より次々とお人形が持ち込まれるようになりました。
皆さん、大切なお人形に感謝の心を伝えたかったのですね。
豪仙學頭の人形供養に対する真摯な気持ちを引き継いでいます
以来今日まで、豪仙學頭の人形供養に対する真摯な気持ちを引き継ぎ、人形供養専用の御堂を建立し、人形抱き観音様の御前にて3ヶ月もの間読経供養した後、丁寧にお焚き上げ(火葬)を行うことを厳守しています。
もちろん、すべて僧侶の手で行います。
人形供養専用の火葬炉
また、長福寿寺では「お人形様専用の火葬炉」をご用意いたしました。
以前は「野焼き」で火葬していたのですが、環境問題を憂慮し、ダイオキシン対応型の火葬炉をご用意しました。
これにより塩ビ系やプラスチックなどのお人形も地球を汚すことなく火葬することができます。
お人形様も、そして持ち主様も喜び、お互いが感謝し合える…そんな人形供養を目指しています。
桓武天皇勅願寺 長福寿寺 第56世 住職 今井長秀
今井長秀
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